いまいちわかりにくいSDGs

SDGsという言葉を目にする機会は増えました
子ども向けの教材や学校での学びも広がっており
次の世代に伝えていくことの大切さは 誰もが感じていると思います

一方で 実際に生活を回している大人たちが
どこまで理解し 自分ごととして考えられているかというと
少し置き去りにされているようにも感じます

企業レベルでの脱炭素や 制度改革が不可欠であることは 間違いありません
しかし その前提には 日々の暮らしがあります
衣食住の選択 ごみの出し方 物の買い方 手放し方
それらを日常的に判断しているのは 家庭を担う大人たちです

子どもたちは 大人の言葉よりも 行動を見ています
学校でSDGsを学んでも
家庭で何も変わらなければ
それは知識としてだけで終わってしまいます

家庭レベルの取り組みは 小さく見えがちです
私がやっても変わらない・・・
と感じてしまうのも無理はありません
ですが 各家庭での選択がSDGsを念頭においたものでなければ
企業の取り組みや 社会の変化も 根づきにくいのではないかと思います

日本では ごみは焼却されるから大丈夫
ポイ捨ては少ないから 問題は遠い国の話
そう感じやすい環境にあります
しかし 世界にはごみ処理が整っていない地域が多く
私たちの暮らしから出たものが
川や海に流れ込んでいる現実もあります

善意でのリユースや支援であっても
届け先の環境や その後の行き先まで考えなければ
結果として環境負荷を広げてしまうこともあります

SDGsは 立派な理想や 誰かの活動を眺めるためのものではありません
暮らしの中で何を選び 何を選ばないか
その積み重ねを 考え続けるための視点です

子どもたちに伝えていくことと同時に
今を生きる大人たちが 自分たちの生活と世界がつながっていることを理解し
納得したうえで行動すること
それが次の世代に自然と受け渡されていくのだと思います

SDGsは 誰かに任せきりにできるものではありません
私たちの日常そのものが すでにSDGsの一部なのだと
自覚して生活するよう心がけています

2025.12.4